前回は パワポでつくる営業用プレゼン資料で重要になるストーリーの基本。
この考え方を解説しました。
しかしストーリーを構築する上で難しいのが課題の設定。
今回はその課題の設定方法について解説します。
課題を解決、というとあまり耳にしたことがないかもしれません。
でも、ソリューション営業、とか、提案型営業、という単語はどうですか?
聞いたことありませんか?
要は、自社の製品・サービスのアピールという考え方は、やめましょう。
相手の課題を解決する、これを中心にしましょう、ということです。
これがいわゆる、ソリューション営業とか提案型営業の考え方です。
そこで重要になるのが、その課題そのもの。
課題をどう設定するかが重要になってきます。
例えば「新陳代謝を上げる」が特徴のダイエットサプリをプレゼンする場合。
課題=痩せない、と考えるとどうなるのか?
「あなたの課題は『痩せない』これでお困りではありませんか?
『痩せない』の課題を解決するには、新陳代謝を上げるのがポイントです。
そしてこのダイエットサプリを飲むと、新陳代謝が上がります。
どうですか?」
という説明の場合、
「新陳代謝が上がるのはいいと思うけど、痩せるには他の方法もあるよね」
「食事制限や、トレーニングの方がいいんじゃないの?」
「このサプリじゃなくてもいいよね」
という感想を持たれてしまいます。
「なぜ新陳代謝を上げる必要があるのか」
「他の方法は、なぜダメなのか」
ここに関する説得力が不十分なのです。
だから、いくら新陳代謝がすごい上がるんです!
ホントにすごいんですからね!
と、いくらアピールしても、はあ、それで?となります。
課題=相手のお困りごと、は間違いではありませんが、不十分です。
ではどう考えればいいのか?
解決さえすれば現状から理想へ勝手に/自然と/高い確率で近づいてしまう原因。
これが適切な課題設定です。
つまり今回の課題は、痩せない、では不十分です。
痩せない原因として、新陳代謝が低下している、というのが適切な課題になります。
【現状】
何回かダイエットに挑戦しているがうまくいかない。
「ジムに行く時間がない」「食事制限は続かない」「運動は面倒」
【理想】
痩せてキレイになる/かっこよくなる/健康になる。
学生時代のように、運動も食事制限もせず、日常生活を過ごすだけで痩せる。
【課題】
学生時代に運動も食事制限もせず、日常生活だけで太らなかった。
その理由は、摂取カロリー≒消費カロリーであったため。
もし学生時代と同様の食事、つまり食事制限しないなら、摂取カロリーは減らせない。
しかし学生時代と同様の生活をし、運動しない場合、年齢とともに、新陳代謝が低下するために消費カロリーが減少。
つまり学生時代と同様の生活をし、運動せずに、学生時代と同様のカロリーを消費するためには新陳代謝を向上させる必要あり。
【解決策】
年齢とともに低下する新陳代謝を劇的に上げるサプリ。
このように、課題を仮説として定義し、原因を分解していきます。
そして、その原因を解決するのが、自社の製品・サービス。
これが、適切な課題設定の方法です。
アナタも、これで適切な課題設定ができるようになってくださいね。
しかしながら、多くの場合、解決策が最初から決まっています。
要は、解決策=自社の製品・サービスなので、決まっていますよね。
次回は オンライン営業でも成果を出す製品・ソリューションありきで効果的に課題設定する方法 について解説します。